結婚・離婚 in BC州 その1・結婚


こんにちは、スペクト&プライヤー法律事務所の日本人パラリーガル兼通訳のIreneです。

今回から数回にわたって、可能な限り、どこよりも詳しく!!を目指して、カナダ・British Columbia州での結婚・離婚について、ご説明していきたいと思います。以前のブログで「Spousal Support」について書きましたが、それも含め、もう一度じっくりお話します。ここでは、BC州で結婚する場合にカナダ人にも外国人にも適用される基本的なルールから、日本人の皆様が特に疑問を持たれる部分まで、重箱の隅をつつきまくっていきたいと思っております。
ただし、カナダは判例法の国です。以前とは違う判例が出たりすることで、あっという間に、ルールが変わり法律が変わります。最新の正確な情報はBC州のサイト、もしくはは弁護士にお尋ねください。

第一回は、「結婚」です。BC州での結婚とはなんなのか?そこから紐解いていきたいと思います。


BC州のFamily Law Act(家族法)第一条及び第三条では配偶者(Spouse) を以下のように定義しています。

配偶者 とは
 ・(法的に)結婚している相手
 ・結婚しているような関係(marriage-like relationship) 2年以上一緒に住んでいる相手
 ・結婚しているような関係(marriage-like relationship) 2人の間に子供がいる相手


つまり、BC州には大きく分けると2つの結婚があります。
法的な結婚 =「Legal Marriage(リーガルマリッジ)」と、日本でいう事実婚 = Marriage like relationship」、一般に「Common Law Marriage(コモンローマリッジ)」と呼ばれるものです。この違いはなんなのか、という疑問は多くの方がお持ちだと思います。ではまず最初に、どうやって法的な結婚(以下、Legal Marriage) と事実婚(以下、Common Law Marriage)ができるのかを見ていきます。

まずLegal Marriageですが、これは昔ながらのいわゆる「結婚」。2人の人間の間の契約であり、この2人は同性・異性を問いません。
必要なのは、主に以下の手続きです。

1.      結婚予定の3か月前にMarriage License (結婚許可証)を$100で買う
これなしにはLegal Marriageは始まりません。
2.      結婚式をする
式は必ずしなければなりません。
 式をやるかやらないかは、好みの問題ではないのです。

式は宗教的なものか無宗教のものか選択できます。宗教的なものの場合は公式な聖職者(=Vital Statistics Agency人口統計局に登録済の聖職者)によって執り行わなければいけません。無宗教の場合は、こちらも公式なMarriage Commissioner(結婚委員)によって執り行われなければいけません。また、Commissionerには1時間$78.75の基本給+延長料+交通費等を支払います。
式には2人の証人が必ず出席する。
式は必ず公の場で執り行う。
式後、カップル・2人の証人・式を執り行った聖職者はMarriage Licence(結婚許可証)と Registration of Marriage (結婚登記書)にサインをする。
3.      式後48時間以内に、式を執り行った聖職者がRegistration of Marriage (結婚登記書)をVital Statistics Agency(人口統計局)に提出。
4.      Marriage Certificate(結婚証明書)が約3週間後に届く。
※一方が未成年(BC州では19歳)以下の場合は、さらに他の手続きが必要になります。

これがBC州でのLegal Marriageの流れです。紙切れ一枚提出すればすぐ結婚できる日本人からすると、ずいぶん面倒臭いですよね・・・。妙にいろいろお金も取られます・・・。カナダ人同士でもこれだけ面倒なので、国際結婚となると、この手続きプラス日本の戸籍関係のこともやらなければいけません。ここではそちらは割愛します。

それに比べて、判例により確立されたCommon Law Marriageはいたってシンプル。現時点では、基本的には2人の人間(こちらも性別は問いません)が2年以上一緒に住むことで認められます。これだけです。日本の戸籍をいじる必要もありません。なんだか拍子抜けする簡単さです。

ここでポイントとなるのは、Legal MarriageCommon Law Marriageは、どちらも結婚後の法的権利関係においてはほぼ違いがなくなっている、というか、同じなのがBC州の現状だということです。つまり、カップルが享受できる法的な恩恵はすべて両方に認められますし、離婚のときのお金の問題や、子供がいる場合の養育権等も、Legal MarriageCommon Law Marriageではほぼ同じです。

ここまでで、だいたいBC州での基本的な結婚の説明は終わりとなります。
手続きは違うけれど、法的権利は同じな2つの結婚。とはいえ、やはり細かな違いもあります。
ということで、次回からはその「違い」に注目して、結婚後の苗字・移民との関係・離婚・お金の問題 等々を順番に見ていきたいと思います。


ではまた☆

Irene

Specht&Pryer
1150-789 W Pender St. Vancouver B.C.
Tel:604-681-2500



  • 記事の内容は正確な情報を書くように努めていますが、情報の正確性・信頼性を保証するものではありません。
  • 当ブログの内容を元にした行動によりおきた損害・損失について、管理人は一切の責任を負いかねますので、自己責任のもとで行ってください。予めご了承下さい。