国際結婚に伴うリスク:子供の連れ去り

こんにちは!法律事務所Specht&Pryerのロバート・プライヤーです。


今回は国際結婚・国際離婚の際に起こり得る問題について述べようと思います。
カナダに滞在している方で、国際結婚を考えている方もいるのではないでしょうか?
人生何が起こるかわからないので、もしかすると将来役にたつかもしれません!


ほとんどの子供の誘拐は、その子供の両親のいずれかによって行われます。それは、子供の親権を得るための必死の試みとして、たびたび起こります。その行為はもちろん違法です。残念ながら、国際結婚されている夫婦の一方が、もう一方の同意を得ずに、別の国に子供を連れ去ってしまうというケースがよく起こります。


1980年のハーグ条約(正式名称:国際的な子の奪取の民事面に関する条約 - The Hague Convention of 1980 on the Civil Aspects of International Child Abduction)では、子供の連れ去りについてこう定められています。

"連れ去られた子供を普段住んでいる国に戻すことを目的として、養育権(特に子供の住む場所)について、面会についてなどの取り決めをその国の裁判所の判断によって決定することが可能である"


カナダはこの条約にすでに署名していますが、まだ日本はその条約にサインしていません。この条約は両国が署名している時のみ、連れ去られた子供の迅速な返還を保証するために適用されます。

例えば、カナダ人の男性と日本人の女性の夫婦がいるとします。
父親が日本から彼の子供を連れ去り、バンクーバーに連れてきた場合、母親は日本にいたままでは子供を取り戻すためにハーグ条約に頼ることはできません 。日本はその条約にまだ署名していませんので、その代わりに彼女はBC州の裁判所で、誘拐された子供を取り戻すためのプロセスを行わなければなりません。特にその親がカナダにいる場合、このプロセスは非常に困難になる可能性があります。


しかし、今年に入って日本政府もハーグ条約への加盟へと動きだしたようです。(参照元
もし日本が正式に加盟をすれば、両国間で協力し、より迅速に子供の返還手続きを行うことが可能になります。
ただ、加盟に反対する意見があるのも事実です。ハーグ条約が必ずしもプラスに働くとは限りません。詳しい解説は日本の外務省のページをご参考ください。


国際結婚・離婚をお考えの方は知っておいた方がいい知識ですね。
今後の日本の動きにも注目しましょう。


<Written by Robert, Translated by Eriko, December 2011. Edited by Ryu>

Specht&Pryer
1150-789 W Pender St. Vancouver B.C.
Tel:604-681-2500
Email: staff@spechtandpryer.com
Web: www.spechtandpryer.com